WORDs from North Dakota

2012年2月1日水曜日

ネイティブアメリカン”スー族”

North Dakota State UniversityのニックネームはBISON。
で、うちのライバル校、University of North Dakota、のニックネームはFighting Sioux。

アメリカにおいて2000年代にスポーツチームにおけるネイティブアメリカンに関するニックネームがoffensive(侮辱的)ってことで話題になってきた。結局、多くの大学でネイティブアメリカンに関係するニックネームを続けて使用する場合、それぞれの(ネイティブアメリカンの)部族の承諾が必要となったのだが、多くのチームが継続してネイティブアメリカン系のニックネームを使用し続けている(Florida StateやCentral Michiganなど)。
ノースダコタ大学におけるニックネーム騒動は5年ほど前に解決されるべき問題やってんけど、意見の対立が激しく、1年前に最終的な州の裁判所の決定は”ニックネームの変更”っつーことになった。それでも問題をややこしくしているのはノースダコタにある3つのSioux部族で意見が分かれていること。詳しくは書かないけど、3つのうち2つの部族は賛成し、残る1つが反対の立場なので、consensus(意見の一致)が得られていないためにFighting Siouxのニックネームは使用できなくなったわけ。それでも、州議員が逆に継続使用を認める裁判を起こしたりして、最近やっと”変更”ってことが最終的に決定。(それでも、反対運動はあり)

今日、偶然ネイティブアメリカンの人(Sioux)の人と知り合った。といっても、彼は(おそらく)アル中でフラフラと町を歩く家なし子っぽかったけど。コーヒーショップで勉強してたらフラフラ~っと”チョット金欲しーんだけど”みたいな感じで近寄ってきた。話してるうちに彼がSiouxだってことがわかって、ネイティブアメリカン系ニックネームについて聞いてみた。

僕自身は、Fighting SiouxとSioux部族を侮辱する気はまったくないし、むしろ敬意をもって”野次”を飛ばす。。。事実、ノースダコタ大のアイスホッケーは全米屈指の強豪。かつ、ホッケースタジアムは一個人が100億円の寄付をして建てられた超一級のスタジアム。たぶん(プロを含めて)全米でトップ3に入るスタジアム。建物の壁や床には数え切れないほどのSiouxのロゴが埋め込まれている。それらの意味では、Sioux部族にとって自分たちのニックネームで競うノースダコタ大学は誇りでもあるんじゃないかと思って、本人はどう思ってるのか聞いてみた。
答えは、Sioux部族とSiouxをニックネームとしているノースダコタ大は彼らの誇りだと。そりゃそうだ。彼らの部族の名を冠して全米チャンピオンになるんだから、誇りに思っていいだろう。(というのは、第三者の考えか・・・・)
酒臭い彼の息とロレツの回ってない口調に苦戦しつつも、実際にSiouxから聞く意見は貴重だと思いつつ、ノースダコタ大に同情心が沸いてきた。
ちなみにSiouxのニックネームに反対しているのは、賛成している部族は比較的ノースダコタ大に近く、反対している部族は地理的に離れている上、保護地区の半分以上がサウスダコタ州にまたがっているという皮肉。

そうそう、Siouxは”スー”と発音します。スー族は映画”ダンス・ウィズ・ウルブス”のモデルにもなったことで有名。

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